生誕90年 田中一光 未来を照らすデザイン
2020年1月25日―2月27日
奈良県立美術館
2020年に生誕90年を迎えたグラフィックデザイナー田中一光(1930-2002)の仕事を紹介する展覧会。奈良に生まれた田中は、琳派や伝統芸能などにみられる日本の美意識をモダンデザインに昇華し、日本の戦後デザインの中核を担った。本展覧会は、多岐に渡る田中の仕事から、ポスターやグラフィックアートを中心に271点の作品で構成、デザインによって日本文化の発信を目指す田中の姿勢、その発信力、創造のエネルギーを展観する。
三宅一生は1960年代より田中と深い交流を持ち、はじめての作品集『三宅一生の発想と展開 ISSEY MIYAKE East meets West』(1978年)を田中の提案と指揮によって出版。また、コレクションや展覧会のポスターの多くを田中が手がけた。
本展覧会では、《Nihon Buyo》《写楽二百年》とともに、2016年からスタートした田中の作品を衣服で表現するプロジェクト「IKKO TANAKA ISSEY MIYAKE」より、両作品をモティーフとした羽織コート2点を展示。また、田中のデザインによる三宅の展覧会ポスターも、あわせて展示されている。
出展作品:
「NIHON BUYO」 IKKO TANAKA ISSEY MIYAKE、2016年
「SHARAKU」 IKKO TANAKA ISSEY MIYAKE、2016年
上記のモティーフとなった田中一光によるポスター
《Nihon Buyo》1981年、奈良県立美術館蔵
《写楽二百年》1995年、奈良県立美術館蔵
田中一光による三宅一生の展覧会ポスター
「ISSEY MIYAKE A ŪN」(パリ装飾美術館)ポスター、1988年、公益財団法人DNP文化振興財団蔵
「三宅一生展 プリーツ・プリーズ」(東高現代美術館)ポスター、1990年、公益財団法人DNP文化振興財団蔵
「三宅一生展 TEN SEN MEN」(広島市現代美術館)ポスター、1990年、公益財団法人DNP文化振興財団蔵
関連リンク:
奈良県立美術館